外壁塗装を検討する際は、シミュレーションを利用して概算を事前に調べておきましょう。
概算費用を知ることで、適正価格で塗り替え工事をすることができます。
概算費用を個人で算出しようとすると手間と時間がかかるため、見積もりサイトを利用することも一つの選択肢です。
家の概算費用の算出方法や見積もりサイトを使用した場合のメリットやデメリットを見ていきます。
外壁塗装の費用概算の算出方法
簡単な概算費用の算出方法
今回は自宅で簡単に概算費用を算出する方法を説明します。
実際に塗装業者へ依頼する場合は、機械や工具を使用した正しい計測を行うため、多少の差が出ることは事前にご理解ください。
概算費用をシミュレーションする方法
- 外壁の面積を計算する
- 屋根も一緒に塗る場合は、屋根の面積を算出して足す
- 使用する塗料を決め、㎡単価を掛ける
- 経年数により係数1.2または1.3を掛ける
外壁の面積の算出方法
まず、家の外周を計測します。長いメジャーが家に見当たらない時は、歩幅を測ってから歩数で代用します。
計測した外周に、平屋建てなら3m、二階建てなら6mを掛けます。一つの階を3mで計算してください。
外周に高さを掛けた数字に、0.8を掛けます。
外壁面積に対する窓や扉の割合が、全体の約20%のためです。
屋根の面積の算出方法
先ほど測った家の外周を利用して、一階部分の床面積を計算します。
算出した床面積に係数1.1を掛けることで屋根の面積が算出できます。
使用する塗料を決め、㎡単価を掛ける
塗料の配合により、グレードや特徴が分かれています。
予算や要望により、何の塗料を使用するかを決定しましょう。
塗料の種類 | ㎡単価 | 耐用年数 | 特徴 |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 1,200円 | 3年 | 耐用年数が短いため一戸建てではあまり使われていません |
ウレタン塗料 | 2,000円 | 5年 | 費用を抑える場合選択肢に入ります |
シリコン塗料 | 3,500円 | 10年 | 耐用年数と費用のバランスが取れており、人気の塗料でコストパフォーマンスに優れています |
フッ素塗料 | 4,500円 | 15年 | 高額な塗料のため費用に余裕があれば選択肢に入れます |
クリア塗料 | 4,500円 | 塗料配合により異なります | サイディングやタイルなど、今ある模様を残したい場合はおすすめです 築年数が経ち劣化していると表面の汚れが取れないため、クリア塗料を選ぶ場合は早めに塗り替えましょう |
塗料が決まったら、各塗料の㎡単価と算出した外壁面積を掛けます。
屋根塗装も考えている場合は、屋根の面積と各塗料の㎡単価を掛けて外壁と屋根を足してください。
遮熱塗料を利用する際も、同様に各塗料の㎡単価を選択し、計算してください。
経年数により係数1.2または1.3を掛けて関連費用を算出する
算出した塗料の料金に、係数を掛けて塗装に関わる費用を算出します。
前回塗り替え後または新築から10年以内の場合は係数1.2、10年を越えている場合は係数1.3です。
係数を掛けることで「足場」「養生」「雨樋や軒裏など壁以外の塗装」「下地調整」「現場管理費」「諸費用」など、必ずかかる諸費用を計算します。
係数が違うのは、外壁の劣化やコーキングの打ち替えなど修復箇所が増える可能性が高いためです。
外壁塗装の費用をシミュレーションする方法と注意点
外壁塗装の概算を全て自分で算出しようとすると、手間と時間がかかります。
インターネット上にあるシミュレーションでは、概算費用を簡単に算出できるほか、業者に一括で見積もりを依頼することも可能です。
ネット見積もりサイトのメリット
複数の塗装業者に一括して見積もりを依頼できるため手間がかかりません。
家の外周や㎡数を調べて入力するだけで、ほぼ正確な費用が算出されます。
一括で見積もりを依頼すると、業者によって費用に差が出ることが多くあります。
これはオプション工事や保証が含まれていることがあるためです。
オプションや保証の内容を確認し、必要なものと不要なものを選択しましょう。
ネット見積もりサイトのデメリット
本来必要のない工事が含まれていることもあります。見積もりの内容をしっかりと確認しましょう。
あまり多くはありませんが、外壁や屋根の面積を大きめに記入して費用を割り増しする悪徳業者も存在します。
これらを防ぐためにも、自ら大体の面積や概算費用を知っておく必要があります。
概算費用の算出は、素人の見積もりのため正しい算出だと過信するのも危険です。
正確な費用を知るためにも、複数の塗装業者に共通の内容の見積書と塗装業者に任せた見積書を依頼しましょう。
それぞれを比較することで、より正確な適正な価格帯が把握できます。
まとめ
外壁塗装の費用概算の算出方法、見積もりサイトのメリットやデメリットについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 概算費用を算出することで塗装の知識を高める
- 概算費用の算出だけで判断しない
- 見積もりサイトを利用することで正確な価格帯を把握できる
外壁塗装のシミュレーションを、塗装業者に最初から任せれば手間は省けます。
しかし、塗装内容が分からないままでは適正価格で依頼することが難しくなります。
自身で概算費用を算出すると、家のサイズや適正価格を知ることができます。その反面、計算には手間や時間がかかります。
見積もりサイトなどを利用することでより正確な価格帯を知ることもできます。
それぞれの方法を上手に使い、適正な価格で外壁塗装を依頼しましょう。