外壁塗装の面積は、普段住んでいる中では必要ないため気にすることはありません。
しかし、外壁塗装をする場合面積はとても重要な部分になります。
外壁塗装の面積が変われば、見積もり金額が大きく前後してきます。
業者の中には、面積を誤魔化して多めに算出する業者も存在するため、家主も一度は自ら面積を測ることが必要です。
外壁塗装の面積を計算する方法、足場の面積を計算する方法を見ていきます。
外壁塗装の面積を計算する方法
外壁塗装の見積書を作成する時に基準となるのが外壁の面積になります。
外壁の面積が分かれば、おおよその外壁塗装の費用を出すことが可能です。
外壁の面積の出し方
外壁の面積は一階と二階の外周が同じ場合、「外周×高さ」です。
外周は、外壁に沿って家を一周したm数(メートル数、仮に10m四方の家の場合は40メートル)です。
高さは、基礎部分を除いた軒天までのm数です。
簡単な考え方として、外壁を一枚の紙とした時に外周が横の底辺で、基礎を除いた高さが縦になります。
この外周と高さが分かれば、四角の公式通り「縦×横」をするだけです。
もしも、外壁の上部が三角になっている場合は測ることができる範囲で底辺のm数を測ります。
高さを測ることができない場合は、外壁の柄など目安になりそうな部分を数えて、下で同じ分だけの柄を測って高さを算出してください。
他にもバルコニーなど、出っ張ったりへこんだりしている箇所も個別で測ります。
へこんでいる箇所は、外周に含まれている箇所もあるため、紙に記入して重複しないよう注意してください。
全てが測り終わり算出できたら、算出した数を全て足すと外壁の総m2数(平米数、仮に10m四方の家で高さが6mの場合は240平米)が出てきます。
バルコニーは、外壁が表裏あるのでバルコニーのみ二倍することを忘れないでください。
塗らない箇所を引く
今出ているm2数は、窓や扉などが入った面積のため外壁塗装の面積ではありません。
塗らない箇所は、想像しやすいですが、沢山数があるため数え間違えないよう注意してください。
家は大体の規格が決まっているため、窓の大きさもほとんど同じです。
同じ窓の箇所を把握しておけば、一つ測るだけで済むため先に同じ種類の窓がいくつあるか把握しておくと無駄を省くことができます。
玄関扉や勝手口など種類が一つずつしかないものは、一つずつ測っていきます。
上の方でしか測ることができないものがあった場合は、窓の場合、中の窓枠を測れば、ほとんど誤差がなく測ることができます。
塗らない箇所のm2数が算出できたら、「外壁の総m2数-塗らない箇所のm2数」を計算します。
すると、外壁塗装の面積がm2数で出てきます。
この面積の出し方は、実際に塗装業者が行なっている方法なのでとても正確なm2数を出すことができます。
塗装業者の中には、m2数を床面積から算出したり「外周×6m×0.8」で算出したりしています。
これらはあくまで統計学の算出の仕方であり、家一つ一つで窓の大きさや高さが違うため正確なm2数は出てきません。
施主などが目安のm2数を知りたい場合は、簡単な算出方法のためおすすめできますが、専門の業者が行なっている場合は質の悪い業者の可能性が高いです。
足場の面積を計算する方法
足場の面積の出し方は非常に簡単にできます。
まずはL字で計測
単純に、一番出ている部分も含めた外壁の一番端から端までのm数を「L字」に二面測ります。
測る場所は、測りやすい庭や駐車場などの広い面で大丈夫です。
ポイントは、必ずL字で測ってください。
北面と南面などの反対側の面同士で測ると正確な数が出ません。
さらに、外壁の面積の際はバルコニーなどは別で測りましたが、足場の面積の場合はバルコニーなどの出ている箇所も入れて測ってください。
考え方として足場は、完全に壁に沿って建てるわけではなく下から上まで、何の障害もない状態の場所で建てていきます。
そのため、一番出ている箇所で測ることが必要になります。
二面のm2数が測ることができると、残りの二面分として単純に二倍して下さい。
出っ張りがある家でも、単純に二倍で外周は出ます。
角の数はいくつ?
次に家に角がいくつあるか数えます。
上から見て真四角な家なら四箇所、真四角な家にバルコニーだけ出ている場合は場所にもよりますが、五、六箇所になります。
家の角の数が出たら、「角の数×1.2m」を計算します。
先程の足場の外周のm数に角の数を掛けたものを足します。
これで正確な足場の外周が出ました。
足場の外周に軒天までの高さを掛けるのですが、足場の場合は外壁の時と違い基礎まで高さに入れます。
さらに、屋根塗装がある場合はプラス1m、屋根塗装がない場合はプラス0.5mを高さに足してください。
足場は、塗料の飛散防止の意味もあるため軒天よりも出す必要があるのです。
あとは「足場の外周×足場の高さ」を計算すると、足場の総m2数が出てきます。
外壁同様に、足場の面積の出し方も足場業者の出し方と同じため正確なm2数が出ます。
塗装業者や足場業者の中には、m2数を多めに算出して見積書の金額を高くする悪徳業者も存在します。
しかし、測り方が若干違ったり足場の出幅が違ったりすると20m2くらいは誤差が出てくるため、必ずしも悪徳業者ではありません。
そのため測ったm2数と大幅に違う場合は、一度何故違うのか聞いてみましょう。
まとめ
外壁塗装の面積を計算する方法、足場の面積を計算する方法について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 外壁を一枚の紙として表すと分かりやすい
- 外壁は単純に塗る場所を計算すれば良い
- 足場は単純にL字に二面測れば良い
外壁や足場の面積を計算するのは、一見難しく見えますが中身は実に単純です。
使う公式も、紙に書いて行けば四角と三角の公式のみで足し算や引き算、掛け算や割り算だけで計算できます。
塗る箇所を計算すれば良いため、外壁の総面積から塗らない箇所を引くだけです。
足場面積も、余程複雑な形でない限りは外壁の一番端から端を二面測れば高さは外壁の時に出ているためすぐに計算できます。
最初は、時間が掛かるかもしれませんが一度計算すれば、二回目や三回目の塗り替えの時にも使うことができます。
後々の手間やリスクを防ぐためにも、測れる時に測って計算して保管しておくことをおすすめします。