外壁塗装をお願いする前に気になるのが、工期がどれくらいかかるのか、またどのような工程で工事が進むかだと思います。
外壁塗装と屋根塗装をすると、工期は10日から2週間くらいがかかるのが普通ですが、家や業者によっても当然工期は変わってきます。
外壁塗装や屋根塗装にはどのような工程があるのか見ていきましょう。
外壁塗装の作業工程と工期目安
外壁塗装と屋根塗装の作業工程と工期の目安は以下のようになります。
日数 | 工程 |
---|---|
1日目 | 足場を組む |
2日目 | 高圧洗浄 |
3日目 | 養生、下地調整 |
4日目 | 下塗り(外壁) |
5日目 | 中塗り(外壁) |
6日目 | 上塗り(外壁) |
7日目 | 下塗り(屋根) |
8日目 | 中塗り(屋根) |
9日目 | 上塗り(屋根) |
10日目 | 付帯部分(雨戸、雨樋)の塗装 |
11日目 | 足場解体、清掃 |
12日目 | 引渡し |
上記の工期や工程は一般的な一軒家におけるもので、家の広さや作業箇所、施工する業者や天候等によっても変わってきます。
条件によっては1ヶ月くらいかかることもあります。
足場の組立
まずは足場の組立です。足場とは家の周りを囲む仮設の足場です。
塗装する人が作業する際に足場とするもので、高い所での作業もあることから外壁塗装、屋根塗装で必要になります。
また足場の周りに飛散防止のネットを張って、洗浄の水や塗料が飛散しないようにしたり、雨や風から建物を守る役割を果たします。
外壁塗装の作業の安全性を作業の効率確実な作業行うために必要な工程となります。
高圧洗浄
足場が組まれたら高圧洗浄をします。
高圧洗浄は屋根や壁などに圧縮した水をかけて丸洗いする工程のことで、壁の汚れや藻、カビ等を落とします。
ここで汚れを落とすことで、塗料のはがれ等を防止します。逆に言うと高圧洗浄がしっかりできていないと壁に塗料がきちんとつかず剥がれてしまい、その効果も半減してしまいます。
高圧洗浄は家全体をまるごと洗浄します。
洗浄だけでも外壁で約半日なので半日かかり丸一日かかります。
洗浄後、塗装までには1日乾燥期間をおきます。
養生
洗浄して乾燥ができたら塗装しない箇所に養生をします。
「養生」とは塗装しない箇所に塗料がつかないようにテープやシートを貼ることです。
窓やドアなどに養生用のテープやシートをかぶせます。
養生をきちんとやることで塗る部分と塗らない部分、また塗り分けをする部分の境目の線をきれいに出す役割もありますので、手抜きのできない工程となります。
下地調整・下地処理
またクラックがある場合に適切な補修をするなど下地調整も行います。
サイディングの目地やモルタルのヒビなどは塗り替える前にしっかりと補修をします。
下地処理をせずに上から塗装しても見た目上ヒビなどはわかりませんが、再発の可能性が高くなりますので、下地処理も手抜きができない工程です。
塗装前にホコリや汚れを取り除いて表面をきれいにする下地調整も、やったかやらないかで塗料の性能を引き出せるかどうかに大きく差が出ます。
下塗り
下地処理まで完了するといよいよ塗装開始です。
塗装は「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3度塗りが基本になります。
下塗りは下地強化剤を塗り、乾燥と決められたインターバル時間を空けることによって中塗りに進みます。
中塗り
中塗りからいよいよ色のついた塗料を塗っていきます。
この工程で外壁の色がどんどん変わっていくので見学するのにも面白い工程です。
また実際の外壁塗装の塗料の色味を確認することができます。
素材や塗料、気温などによっても異なりますが、半日から1日程度乾燥させて上塗りをします。
上塗り
上塗りは仕上げの塗装です。
上塗りをすることで塗料の塗膜の厚みが増して耐久性が上がります。
業者によっては、塗り漏れをなくすために中塗りと上塗りの色を若干変えることもできるそうです。
きちんと3度塗りがされていることを確認したい人は、このようなリクエストを出してみるのも良いですね。
屋根塗装
塗装をする場合には屋根も同じように下塗り、中塗り、上塗りの工程で塗料を塗っていきます。
外壁と同じようにシーラーやプライマーを使い塗装を仕上げていきます。
屋根塗装も外壁と同じようにクラックなどがある場合には補修をした後に下塗りの工程に入ります。
付帯部分の塗装
外壁と屋根の塗装が完了したら雨戸や雨どいなどの付帯部分の塗装を行います。
塗装の工程は以上です。
足場解体、清掃、引き渡し
塗装が終わったら足場を解体し、家の周りを清掃して、塗り残しや塗料の飛散などを最終チェックして、引き渡しをします。
まとめ
以上が外壁塗装屋根塗装の工程と大体の工期です。
作業工程を見れば2,3日はもちろん、1週間でもなかなか終わるものではないことがわかると思います。
また実際の工事をする上では雨が降ったら作業が中止になりますし、土日の業者の休みもあり、上記の日数は業者が働く「営業日数」と考える必要があります。
天候等の不確定要素もあるので、外壁塗装の期間を大体でも見積もっておきたい人は1ヶ月ぐらいを見ておくのが良いでしょう。
無理に急がせるのは禁物
また外壁塗装業者に工期を伝えて急がせることや、最初に工程表を出させてその通りに工事を進めさせる人もいますが、個人的にはあまりおすすめできません。
そうなると洗浄や養生、下地処理が雑になったり、乾燥期間を短くしたり、塗装回数を2回にして期間内に終わらせる手抜き工事の元になる可能性もあります。
工事の完成形だけを見て、きちんとできているかどうかを素人が見分けるのは難しいので、きちんとした外壁塗装業者を選んだら、後は手抜き工事のないように気持ちよく仕事してもらうことを考えた方が結果的には良いことが多いです。
悪徳業者は複数社への見積もりで排除
悪徳業者は複数業者に見積もりを取って、業者を比較することで排除することができます。
良い業者に巡り会えたら後は業者を信頼しつつ、気になることがあったら聞いてみる、確認するという姿勢がいいと思います。
複数業者の見積もりは一括見積もりを利用するのが簡単で便利です。無料で利用できますので、外壁塗装を検討している人はぜひ利用してみてください。