外壁塗装は家や業者によって価格にばらつきはありますが、100万円以上の費用がかかることも多いので、「それならば」とDIY(Do It Yourself)で外壁塗装を検討する人もいます。
外壁塗装のDIYの必要なものは何なのか、またどのような手順で行うのか本ページで紹介したいと思います。
外壁塗装のDIYに必要なもの
外壁塗装を自分で行うのに必要なものは以下のものです。
- ローラー
- ハケ
- ブラシ
- ビニールテープ
- マスカー
- ヘルメット
- 安全ベルト
- 安全足袋
- マスク
- カッパ
- ペイント資材
- 下塗り塗料
- 仕上げ塗料
- シンナー
費用感は選ぶ塗料によっても変わってきますが、合計するとざっくり30万から50万円くらいの費用がかかることになります。
「プロに頼む半分以下でできる」と捉えるか、「自分でやっても結構な費用がかかるな」と感じるかは人それぞれですが、外壁塗装の費用は塗料と人件費(技術料)ですので、DIYでやるにしても一定の費用がかかることになります。
塗料によっても費用が大きく変わる
なお外壁塗装の塗料は、使っている樹脂によって耐久性に差が出るため、塗料選びは慎重に行う必要があります。
塗料はアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機の順で値段も耐久性も高くなります。
アクリル塗料であれば耐久性は3年から5年、ウレタン塗料だと5年から7年、シリコン塗料だと7年から10年、フッ素塗料だと10年から15年、無機塗料であれば耐久性は約10年から15年が目安となっています。
この辺はホームセンターでも話を聞くことができますし、知り合いの外壁塗装業者に素材の違いやそれぞれの塗料の特徴、メリット・デメリットを聞いてみるのもいいと思います。
外壁塗装自分で行う手順
外壁塗装を自分で行う場合、手順は大きく以下のようになります。
- 足場を組む
- 外壁の洗浄
- 養生
- 塗装(下塗り・中塗り・上塗り)
- 後処理(養生・足場を外す)
足場を組む
外壁塗装は家の高い場所も含めて塗装することになるので、足場を組みます。
足場は業者に借りるか、ホームセンターで購入して自分で組む、また足場部分だけでもプロに頼むことになります。
足場に問題があると、落下するなど命に関わる事故が起きる場合があるので、十分注意する必要があります。
DIYでもできれば足場だけは業者に対応を依頼した方が良いです。
外壁の洗浄
足場を組んだら塗料を塗る前に先に外壁の掃除、洗浄をします。
汚れがあると塗料が剥がれ落ちやすくなるので、自動洗浄機などで洗い流した後にたわしやブラシなどで汚れや苔を取り除き、カビがある場合はカビ取り剤などを使ってきれいにします。
またサンドペーパーなどで研磨すると塗料の乗りが良くなり仕上がりも良くなります。
汚れは塗りムラの原因にもなるためにしっかり落とす必要があります。
養生
洗浄が終わったら養生をします。
塗料を塗る場所以外の箇所には塗料の飛び散りをしてくためにビニールシートなどで保護します。
場所によってはマスカーを使用します。
塗料よけにガムテープなどを利用することもありますが、剥がしたときに跡が残ったりしてしまうので、ビニールシートやマスカーが無難です。
塗装
洗浄と養生が終わったらいよいよ塗装を開始します。
塗装は下塗り、中塗り、上塗りと段階に分けて行い、上部から薄く均一に塗るようにします。
中塗り、上塗りをするときには必ず乾いてから塗り直しをする必要があります。
塗装は主にローラーを使って行い、場所によってハケを利用します。説明書等に従ってそれを使って黒にしましょう。
後処理
塗装が完了したら養生と足場をはずします。
養生と足場を外すと塗料の塗り直しは非常に困難になりますので、最後に全体の仕上がりをチェックして、塗り直しが必要ないと判断した時に養生と足場をはずしましょう。
DIYを行う場合は足場を外す時も事故が多いので、最大限の注意を払って足場を外す必要があります。
繰り返しになりますが足場関係だけでもプロに任せることでぐっと事故のリスクを下げることができます。
外壁塗装をDIYでやる場合にかかる期間
DIYで外壁塗装する場合にかかる期間は、自由になる時間にもよりますが、平均すると30日から60日程度を見ておくのが良いです。
業者に頼むと2週間から3週間で行ってくれますので、結構な差はありますが、仕事をしながら土日などに塗装することを考えると、やはりこれぐらいの期間を見ておくのが良いでしょう。
DIYで外壁塗装行う際の問題点
足場の問題
DIYで外壁塗装を行う問題点として足場の設置があります。
安全で確実な足場を組むのは素人にはやはり難しいので、これだけはプロに任せるのが賢明です。
足場の設置の費用はざっくり10万円台後半からできますので、安全確保のための必要経費と考えプロにお願いしましょう。
自分で足場を組んだり無理してハシゴや脚立などを使って作業するととても危険ですし、倒れて壁などを傷つける恐れもあります。
仕上がりの問題
また外壁塗装をDIYでやると、塗りムラや色のイメージが違うということが起きます。
技術が未熟であったり知識が不足していることがほとんどなので塗りムラがあることも多く、仕上がりはやはりプロでやるよりも劣ります。
それが「味」になると考える人もいますが、塗り直すにはゼロから外壁塗装をやるよりも追加費用がかかりますし、将来家の売却をする際にマイナスになる可能性も高いです。
外壁塗装をDIYでやるのは「自分でやった」という楽しさや達成感はありますが、安くやりたいためだけに外壁塗装をDIYでやるのは後から費用がかかる場合もあったり、自分の手間ひまを考えると経済的にはあまりおすすめできません。
あくまで外壁塗装を全部自分でやってみたいという「作業自体に喜びを感じる人向け」のものと言えます。
外壁塗装を手軽に、安く、早く、仕上がり良くしたいのであれば、普通の人はやはりプロに任せるのが賢明といいます