外壁塗装を、飛び込み営業で契約すると契約後のトラブルに発展する可能性が高いです。
飛び込み営業は、外壁塗装の技術よりも外壁塗装を契約することに特化した知識や技術を持っています。
飛び込み営業の、消費生活センターに寄せられる相談の上位は、価格やクーリングオフ、見積もりなどの契約前の約束と工事内容が異なったことによる内容の相談です。
相談内容からも分かるように、飛び込み営業の危険性を知らない場合、飛び込み営業の話を信じてしまうかたが多くいます。
飛び込み営業は、各地域を順番に回っているため全ての住宅に回ってくる可能性があります。
そのため、飛び込み営業の危険性や断り方を先に知っておく必要があります。
外壁塗装の飛び込み営業と契約する危険性、飛び込み営業の断り方について見ていきます。
外壁塗装の飛び込み営業と契約する危険性
飛び込み営業=悪徳業者とは言い切ることはできませんが、国民生活センターには毎年6,000件を超える相談が寄せられています。
2013年の7,297件をピークに毎年減少しているものの、未だリフォームに関する相談が1日に2件近くも寄せられています。
飛び込み営業全てが、悪徳業者と言い切れませんが飛び込み営業で外壁塗装を行う際は注意が必要です。
外壁塗装の飛び込み営業と契約する危険な理由は四つあります。
塗り替え時期に関係なく訪問してくる
外壁塗装の塗り替え時期の目安は、10年周期が理想です。
外壁塗装に限らず、屋根塗装やシーリングの打ち替えも新築から10年前後からリフォームが必要になります。
しかし、飛び込み営業の中には地域ごとにブロック分けを行い、家の劣化具合に関係なく順番に回っていくため、塗り替え時期ではない住宅が含まれることがあります。
そのため住んでいる家が、塗り替え時期に達していなかったり、不具合箇所が見当たらなかったりする場合は注意が必要です。
飛び込み営業は塗装の知識がない
飛び込み営業は、会話の切り口として外壁の不具合箇所や放置した場合の危険性を説明する場合が多いです。
一見すると、塗装の知識があるように見えますが家の不具合箇所をパターン化して使い分けています。
具体例として、シーリングの破断や軒裏に雨染みがあれば内部に雨漏れする危険性、外壁のチョーキングや色褪せがあれば建材の劣化によるリフォーム代のリスクなどです。
軒裏の雨染みであれば、雨風の巻き返しの可能性もあり、雨染み=雨漏れとはなりません。
しかし、知識がない飛び込み営業の場合パターンを覚えているだけのため、原因まで特定するだけの知識はありません。
そのため、不具合箇所の原因が分かっていない状態での契約となってしまい、後々トラブルに繋がることがあります。
家は、建てたハウスメーカーによって劣化の度合いや症状が異なります。
さらに、周囲の環境や住み方によっても変わってきます。
そのため、外壁塗装は一軒ずつ工事内容が異なるため知識がない飛び込み営業が決めた工事内容は、後々の不具合が出やすいため非常に危険です。
飛び込み営業の外壁塗装は手抜き工事になる
飛び込み営業は、契約が取れて初めて給料が発生します。
そのため、工事内容よりも契約を取ることに重点を置いています。
飛び込み営業が、勤めている会社のほとんどは営業会社のため、契約を取ってくる営業に下請けなどの施工者は立場上文句を言えずにいます。
文句を言えば、仕事を回してもらえなくなるため多少理不尽な工事内容や工事金額であっても、外壁塗装の仕事を受けます。
結果的に、知識がない飛び込み営業が出したしわ寄せは下請けなどの施工者に回り、下請けも利益を確保するために塗装回数を減らしたり塗料を薄めたりします。
外壁塗装の施工者に、しわ寄せが回り手抜きが行われると、最後は外壁塗装をお願いした家主に外壁の不具合や早期の劣化となって返ってきます。
工事費用が高額になる
飛び込み営業は、最初に提示する見積もり金額が高いことが多いです。
最初に、高い金額を提示して大幅な値引きを行うことで値引き後の金額に、お得感を持たせようとします。
しかし、大幅な値引きを行っても他の塗装業者と比べてみると、高い金額には変わりありません。
大幅な値引きの謳い文句として、キャンペーン値引きや創業記念、モニター価格や足場代無料などです。
どの謳い文句も、一度は聞いたことがある内容ばかりですが、表面の言葉に惑わされずに値引き金額と値引き内容に整合性があるか確認が必要です。
その逆で、飛び込み営業の中には相場よりもかなり安い金額で契約を取ろうとすることもあります。
どちらも、外壁塗装の内容に対しての金額ではなく契約を取りやすい金額を提示してきます。
外壁塗装の内容は、二の次になるため安過ぎる金額になると、高い工事よりもまともな工事は望めないためより一層注意が必要です。
飛び込み営業は、執拗に即日で契約するように勧めてきます。
それらの行動の裏側は、他の塗装業者に相見積もりを取られたり工事内容を調べられたりすることを防ぐためです。
飛び込み営業は、自分達の外壁塗装の提示金額が市場価格とずれていることや、工事内容に専門性がないことは分かっているため他社と比べられるのを極端に嫌がります。
そのため、飛び込み営業が即日に契約を勧めてきた場合は、工事金額や内容がお得に感じても一度冷静に考えて、その日に契約をすることは避けましょう。
外壁塗装の飛び込み営業の断り方
飛び込み営業の原則は、即日契約や即決など相手に考える時間を与えないようにします。
そのため強引な営業が多く、お得に感じた工事金額や内容の期限が今日まで、明日からは違うエリアに移動してしまうなど時間に限りがあることをアピールしてきます。
本来であれば、家主の事情に配慮しながら外壁塗装の内容を決めていきます。
しかし、それらを無視して話を進めていく会社は工事内容も質が悪く、配慮の足りない工事になる可能性が高いです。
飛び込み営業は、インターホンの時点で断ることが大切です。
インターホンで断れば、無理に話を終わらせようとせず途中でインターホンを切っても問題ありません。
飛び込み営業は、訪問販売の特定商取引法により伝えなければいけないことや、対応方法が決められています。
まず、会社名や何のために訪問したのかを伝えなければ不実告知に当たるため、怪しい場合は営業かこちらから聞いてみましょう。
その場合、営業と分かった時点で断ります。もしも、断っても話を続けた場合は違法になります。
インターホンではなく、ドアを開けてしまった場合も内容は同じです。
飛び込み営業は、断られることに慣れているため気を使わずにきっぱりと話の途中で断っても、相手は断られた家の一つくらいにしか感じません。
もしも、営業かもはっきりせず断っても話を続けるようなら、警察に連絡する素振りや消費生活センターに苦情を入れる旨を伝えればすぐに帰っていきます。
ただし、営業が帰る際に早く帰ってもらいたいために曖昧な返事はしないようにしてください。
また明日や後日再訪門しても良いか聞かれていた場合、しっかり断らないとまた来てしまうため、断る場合は最後まで断わり続けることが重要です。
しかし、飛び込み営業と契約してしまった場合は、契約日から8日以内であれば解約することが可能です。
- 契約年月日
- 契約内容
- 契約金額
- 契約した会社名や支店名
- 担当者名
- 上記の契約を解除する旨
- クーリングオフの書面の年月日
- 契約者住所
- 氏名
これらの内容を、特定記録郵便や簡易書留で契約した会社の本社の代表宛に送ります。
その際は、記載した内容のはがきの表と裏面のコピーを取っておきます。
はがきのコピーと、郵便局の窓口で渡される特定記録郵便または簡易書留受領証を大切に保管して、クーリングオフをした証拠を残しておきましょう。
詳しい書き方や、一部工事金額を支払ってしまった場合の書き方は、住んでいる消費生活センターのWebサイトや問い合わせをしてよく確認してください。
まとめ
外壁塗装の飛び込み営業と契約する危険性、飛び込み営業の断り方について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 飛び込み営業の会社は塗装の技術や知識がない
- 断っても帰らない飛び込み営業は法律違反
- クーリングオフは契約日から8日以内
飛び込み営業の会社は、営業会社の場合が多いため塗装の技術や知識は下請けや孫請けに任せています。
そのため、工事内容が異なったり適正な工事を受けることができなかったりします。
全ての飛び込み営業が悪いとは言い切れませんが、危険を回避するためにも飛び込み営業は断った方が無難です。
飛び込み営業は法律で規制されているため、強引な営業内容は法律違反を犯している可能性があります。
断っても帰らない場合は、違法行為のため警察や消費生活センターに通報するようにしてください。
もしも、飛び込み営業と契約してしまって解約したい場合は、契約日を1日目とした8日以内であれば解約が可能です。
飛び込み営業の救済処置として、クーリングオフ制度がありますが、トラブルを回避するためにも最初のインターホンの時点で断るようにしましょう。