外壁塗装の必要性と放置した時の被害、最低限必要な対応

外壁塗装をせずに家を放置していると、傷みが広がり余分な出費が発生します。

外壁塗装が必要なのか分からず、工事をしようか悩んだまま家を放置している人は少なくありません。

家を放置したことで出てくる症状や修理にかかる費用、外壁塗装で最低限するべきことを確認しましょう。


外壁塗装の必要性と放置した時の被害

外壁塗装の必要性と放置した時の被害

家は常に紫外線や温度変化、酸性雨や湿気、埃等の飛散物にさらされています。

住むだけを考えれば、雨漏りや白蟻の発生等目に見える被害がでてから塗装工事をすれば良いと考える人もいます。

しかし、家の傷みを住んでいる人が見つけてからでは外壁塗装をしていた場合に比べ修復する手間と時間が何倍にもなります

そのリスクを回避するためにも外壁塗装は必要な工事です。


どうして外壁塗装は必要なのか

家の外壁に使用されている「サイディングボート」「モルタルやコンクリート壁」「ALC」は新築時に工場や現場で塗装コーテイングをしています。

塗装コーティングで使用される塗料は現段階で永久的なものは開発されていません。塗料を使用する上で耐用年数が必ず存在します。

耐用年数は塗料によって異なります。

  • ウレタン塗料 6〜10年
  • シリコン塗料 8〜15年
  • ラジカル塗料 8〜15年
  • フッ素塗料 15〜20年

耐用年数は「促進耐候性試験機」と呼ばれる試験機を用いて、各塗料メーカーが耐久性や耐用年数を出しています。

促進耐候性試験機では、外と似た環境を作り太陽光や雨を擬似的に当て劣化具合を確かめています。

しかし、実際の環境下での耐用年数は、試験で算出した耐用年数の7〜8割程に下がります。

内容は違いますが、車のメーカー発表の燃費と街中を実際に走った燃費が違うのと似ています。

耐用年数は住環境で大きく変化するため、あくまでも目安として考えてください。


家には何が起きている?

家には何が起きている?

住まわれている環境下で家に何が起きているかを順番に見ていきます。

まず紫外線による色褪せやチョーキング現象が始まります。

色のトーンが薄くなってきたり、表面が白く粉のようにザラザラしてきます。

このようになると表面の塗装コーティングがなくなり防水性が弱まります。

防水性が弱まると湿気を帯びて耐久性がなくなってきます。そうなるとヘアークラックやヒビが目立つようになります。

ヘアークラックやヒビが入ると雨水や白蟻の侵入口となります。

外壁と内壁の間には防水シートが貼ってあるためすぐには入りませんが、防水シートは壁内部の結露を想定して作られており、あくまでも一時的なものです。

防水シートを通過すると断熱材や木柱や鉄骨があります。

木柱に水が染み込めば菌が繁殖し腐食の進行が早くなります。白蟻が侵入していれば50万以上のコロニーを形成して巣を作り木材を食い荒らします。

鉄骨に水があたると、化学反応により錆びが生成する他、痩せて鉄骨の厚みが薄くなります。

断熱材が水で濡れることは、カビが大量に発生する原因です。

ここまできて初めて、室内の雨漏りや壁紙の染みが発生します。

さらに放置しておくと、土台や基礎が腐食していきカビや菌類も大量発生し住むことが難しい状態になります。


外壁塗装をしなかった場合の費用

外壁塗装をしなかった場合、どのくらいの金額が掛かるのかを見ていきます。


屋根材や外壁材の交換 50万〜150万

雨漏りはしていなくても塗装しないことで劣化が進み、時間と共に雨漏りが発生します。

雨漏り前に工事を行うことで雨漏りの修復工事よりは安価です。


雨漏り修復工事 100万〜200万

雨水は屋根の劣化や外壁のヒビ、コーキングの割れから中に侵入します。

原因が一つではなく複数の可能性が高いです。場所の特定が難しく時間を要するため、費用が高くなります


断熱材修復工事 60万〜200万

防水シートの内側にある断熱材にまで水が到達すると、内装の解体から復旧までを行うため金額が高くなります

断熱材の修復工事は屋根材や外壁材の交換費用は含まれていないので別途お金がかかります。


基礎修復工事 50万〜

断熱材だけでは止まらず基礎や柱まで腐食すると大規模な工事となります。基礎修復費用と別に他の工事費用もかかります。


白蟻駆除工事 10万〜50万

白蟻駆除工事は駆除するだけで10万〜50万掛かります。さらに白蟻に食われた部分の補修が別途掛かります。

これらの被害は、外壁塗装をすることで、ほとんどが防げるリスクです。

外壁塗装をしないのは、節約ではなくリスクを先送りにしているため、外壁塗装を行いリスクを軽減しましょう。


外壁塗装で最低限必要な対応

外壁塗装で最低限必要な対応

費用を安く抑えたいと、ヒビを自らコーキングで補修をしてしまうと、外壁塗装工事のとき余分な撤去費用を請求されることがあります。

建物には屋根や外壁の中には、結露した時に水が出ていく隙間があります。

その出口を勘違いして塞ぐと、中で水が溜まっていきます。

建物の設計は、構造を熟知した建築士がおこないます。それを経験のない人が補修してしまうと状況が悪化する事態になります。

そのため、専門業者に頼むことが重要です。


塗装業者の選び方

塗装業者にも沢山の種類があります。

大手から地元業者まで存在します。種類も、リフォーム会社や工務店、塗装屋や個人事業など様々です。

「値段」「保証」「得意分野」からどの部分を重視するかを基準に選びましょう。


値段で選ぶ

値段は、会社の規模が大きくなるほど人件費や中間マージンが多く含まれるため、高くなる傾向があります。


保証で選ぶ

保証は会社ごとに異なります。自社独自の保証か第三者保証機関に依頼した保証かを確認しましょう。

自社保証は、塗料のランクごとに年数や保証対象が決められています。

細かい部分は会社次第なので、対応は早い傾向がありますが倒産した場合保証は受けれません。

第三者保証機関は名前の通り最初にお金を払い保証機関に保証をつけてもらいます。

塗装業者とは会社が異なるので塗装業者が倒産しても保証は継続されます。


得意分野で選ぶ

得意分野は、会社ごとに得意としている塗料や工法が異なります

モダンかポップかなど雰囲気の違いや単色か多彩色かの違いもあります。

メーカーが発行した資格を取得しないと塗れない塗料もあります。

限定的な塗料として自社ブランドの塗料を売り出している塗装業者もあります。

保証と得意分野に関しては、会社の規模だけでは判断できませんが、ある程度の規模の会社では保証も塗料も充実しています。

塗装業者を選ぶことは、外装塗装でとても重要です。

信用できる塗装業者を選定することで、安心して任せることができます。

最低限の作業として、塗装業者選びは1社だけでなく数社から見積もりを依頼することをおすすめします。


まとめ

外壁塗装の必要性と放置した時の被害、最低限必要な対応のまとめ

外壁塗装の必要性と放置した時の被害、外壁塗装で最低限するべき事について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 外壁塗装はメンテナンスとして必要
  • 外壁塗装をしないことはリスクを負うこと
  • 最低でも業者選びには手間をかける

外壁塗装は、決して安い工事ではありませんがメンテナンスとして10年〜15年周期で塗り替えることで余分な出費が抑えられます。

目に見えない部分だからこそ早期に対応していくことが必要になります。

長く住んでいく大切な家です。

良い塗装業者にメンテナンスを頼み、安心した暮らしを実現しましょう。

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