外壁塗装をすることで喘息になるケース、注意点

外壁塗装で使用する塗料には、様々な化学物質が含まれています。

塗装工事中の強い臭いなどで、体調不良を起こし悩んでいるかたは多いです。

大切な体を守るためにも、外壁塗装で健康被害を受けないように塗料について知る必要があります。

外壁塗装が原因で喘息になるケースや注意点、安全性の高い塗料を選ぶ基準や外壁塗装工事中の対処方法、もしも外壁塗装が原因で喘息になった場合に損害賠償請求できるのか見ていきます。


外壁塗装をすることで喘息になるケース、注意点


外壁塗装をすることで喘息になるケース

外壁塗装をすることで喘息になるケース

外壁塗装に使用される塗料には、家を紫外線や雨風から守るために様々な化学物質が含まれています

しかし、建築基準法に準拠し、規制対象となる物資は含まれていません


シックハウス症候群

例えば、「ホルムアルデヒド」が規制されています。

ホルムアルデヒドは、シックハウス症候群を引き起こします。

新築に入居した時や住宅を改修した後に、頭痛やめまい、倦怠感や湿疹、喉の痛みや呼吸器疾患などの症状が起きることがあります。

多様な体調不良の症状を総称して、シックハウス症候群と呼ばれています。


喘息

シックハウス症候群の症状として、喘息が問題に上げらることが多くあります

喘息は、気管支などに炎症を起こし空気の流れに支障をきたしている状態です。

炎症を起こしているため、少しの刺激にも過敏に反応してしまい気管支で喘息が起きたり、呼吸困難が発生したりします。

そのため軽い症状であれば命に別状はありませんが、重篤な症状になると死に至る可能性もあります。

喘息の症状が現時点ではなくても、もともと気管支炎や喘息持ちの人が、外壁塗装工事をきっかけに再発することがあります。


外壁塗装をすることでの注意点

現在はホルムアルデヒドが規制対象のため含まれていませんが、未だ規制対象外のトルエンやキシレン、エチルベンゼンやクロルピリホスなど揮発性の人体に影響のある化学物質は含まれていることがあります

外壁塗装に使われる溶剤の塗料は規制を受け、安全性は考えられているものの有機溶剤や危険物の資格がなければ扱えません

塗装職人は、年一回の健康診断以外にも特殊健康診断の受診も義務付けられています

最近は、ホームセンターにも簡単にできる塗装セットが売られていたりしていますが、塗装作業にはリスクがあるため呼吸器に疾患がある場合は、DIYではなく専門の知識を持った業者に依頼した方が安全です。


「F☆☆☆☆」エフフォースター

ホルムアルデヒドを示す記号として「F☆☆☆☆」エフフォースターがあります。

F☆☆☆☆は、塗料だけでなく内装材など建材に多く使われています

星の数が四つならホルムアルデヒドの放散量が少なく、星の数が少なくなる程放散量が多くなります。

塗料の種類により放散量は変化しますが、大半は塗装後1日で蒸発していき、一旦乾燥すればほとんど放散することはなくなります。

しかし、できる限りホルムアルデヒド放散等級が建築基準法対応のF☆☆☆☆と有機溶剤の使用量が少ない水性塗料を使用することが望ましいです。


外壁塗装が原因で喘息になったら業者に損害賠償請求できる?

外壁塗装が原因で喘息になったら業者に損害賠償請求できる?

外壁塗装が原因で喘息になった場合、業者に損害賠償が請求できる可能性は低いです。

今現在一般的に売られている塗料は、建築基準法に対応して作られて表記もされており、建築基準法内の塗料を使用していれば適法になります。

しかし、内装に使用してはいけない塗料を使用した場合や建築基準法外の塗料を使用した場合は損害賠償を請求できる可能性はあります。


外壁塗装が原因ならどうする?

ですが、体調不良を起こした原因が外壁塗装にあることを、業者ではなく住んでいるかたが証明する必要があります。

塗料は含まれている物質、使用できる建材や環境などが細かく決められています。

塗料の決まり事は、塗料仕様書に記されているので証明する場合だけでなく、塗装工事前に確認することでリスクを防ぐことができます。

臭いの少ない水性塗料にも有機化合物は含まれており、雨戸や雨樋などは有機溶剤を使用するため外壁塗装には一定のリスクは残ります。

自宅を外壁塗装する場合は業者に配慮するようお願いできますが、近隣での外壁塗装の場合は臭いがきつい分耐久性の高い塗料もあるので、臭いの少ない塗料への変更が難しい場合があります。


喘息にならないための対処方法

対処方法として、空気を中に入れる換気扇を回さないことや塗装作業中窓を開けないことが必要になります。

空気を遮断しても多少の臭いは入ってくるため、体が弱いかたは健康を一番に考えて工事期間中は実家への帰省や宿を借りることも検討しましょう。

もしも交渉が可能であれば、差額分を出して健康を考えた塗料に変更してもらうか、家にいない時期に塗装工事を変更してもらうなど相談してみましょう。

大切なのは健康被害が起きる前に対処するためにも、塗装業者を選ぶ時に、不安や心配事を相談して対応が可能か確認する必要があります。


まとめ

外壁塗装をすることで喘息になるケース、注意点のまとめ

外壁塗装が原因で喘息になるケースや注意点、安全性の高い塗料を選ぶ基準や外壁塗装工事中の対処方法、もしも外壁塗装が原因で喘息になった場合の損害賠償請求について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 外壁塗装から喘息は起きる可能性はある
  • F☆☆☆☆対応塗料か水性塗料を使用する
  • 外壁塗装が原因で喘息になっても損害賠償請求ができる可能性は低い

外壁塗装が原因で健康を害しても損害賠償請求ができる可能性は低いため、事前に対策を整えておくことが重要です。

しかし、体の健康を考えてF☆☆☆☆対応塗料や水性塗料を選んでも、施工時や施工後の換気や養生は大切です。

換気や養生は塗装業者の専門範囲のため、塗装だけでなく住環境を含めて考える地元の塗装業者を選ぶと安心です。

塗料の仕様書や施工などの決まりを塗装業者と確認し、安心で安全な外壁塗装工事を通して住みやすい環境を作りましょう。