外壁塗装に限らず人が関わっているものには流行が存在します。
しかし、外壁塗装は一度塗り替えると次の塗り替え時期がくるまで、外観も使用した塗料も変わらないため外壁塗装の色や塗料は慎重に選ぶ必要があります。
外壁塗装の色や塗料の最近の人気や流行、今後も流行に左右されない塗料の選び方を見ていきます。
外壁塗装の色や塗料に流行はある?最近の流行は?
外壁塗装を考える時、沢山の種類の塗料に迷うこともあります。
しかし、塗料選びよりも外観を左右する色選びを悩まれるかたの方が多いです。
塗料はある程度まで塗装業者が提案してくれますが、色は好みの問題もあるため、塗装業者も手助けはできてもはっきりとこの色が良いとは言い切れません。
そのため、色選びは慎重になり難しく感じてしまいます。
外壁塗装の色の流行
外壁塗装の色は、そこまで人気に左右されることがありません。
その理由として、家を建てた際の家のイメージが決まっているからです。
ある程度の雰囲気は変えても、和風の家を洋風のイメージで塗装するのはリスクが高く、塗装業者もおすすめしていません。
しかし、全く昔から人気や流行が変わっていないかと言うとそうではなく、家の建て方が変わることで自然に外壁塗装の流行も変わってきています。
白
最近では、白を基調としたお家が増えてきました。
サッシやシャッターボックス、手すりや雨樋が白色の家をよく見かけます。
白色は清潔感があり昔から人気が高い色でした。
薄い黄色
最近では、白色に近い薄い黄色を採用する家が増えてきています。
白色に近い薄い黄色は、真っ白よりも汚れが目立ちにくいことも選ばれる理由の一つです。
他にも、薄い黄色に赤を足した薄いオレンジ色やレンガをイメージした暖かみのある濃いオレンジ色の人気も高いです。
薄い色と濃い色で色分け
同じ系統の、薄い色と濃い色で色分けする手法は多くの塗装業者が使っていておすすめの手法です。
しかし、ひと昔前ではあまり無かった色を気にせず色相や濃淡をはっきりとさせデザイン性を出す家も増えてきています。
類似色だと色の差が出にくいため、あえて反対色や補色を使っています。
例えば、オレンジと青や黄緑と紫の組み合わせをラインとして入れたり、雨樋や帯など外壁以外に塗装したりしています。
ただし、注意する点として本来合わせづらい色のため高度な技術が必要です。
そのため、使用する場合は塗装業者に相談して慎重に決める必要があります。
それでも、はっきりとするデザインを求める場合は濃い紺色に白色のラインを入れるなど合いやすい色で濃淡をはっきりさせる方が想像しやすくリスクも軽減されます。
サイディングボード
色の人気以外にも、外壁のサイディングボードも昔と比べ厚みも増えデザイン性が増し、コーティング技術も進み耐久年数も上がっています。
昔のサイディングボードの色褪せは早かったため、再度色を付ける作業が必要でした。
しかし、塗り替え時期になってもサイディングボードの色が残っていることが多くクリア塗装をする家も多くなってきています。
クリア塗装を行えば、色選びで失敗することもなく今までどおりのデザインを楽しむことができます。
しかし、少しは雰囲気を変えたい場合はベランダや二階部分だけ色付けしてみるのもおすすめです。
外壁塗装の塗料の流行
色は昔からあるため好みが分かれますが、塗料の技術進歩は短期間で進んでいくため、数年で変化していきます。
アクリル塗料
一時は、耐久年数が低いことからグレードが低いイメージが定着してしまった「アクリル塗料」がフッ素塗料に並ぶ商品も出てきました。
耐久年数はフッ素塗料と変わらず、アクリル塗料の強さを生かした防水性やクラックの追従性がプラスされています。
シリコン塗料
しかし、値段が安く入手も容易なシリコン塗料の人気は高く多くの塗装現場で使われています。
しかし、普通のシリコン塗料よりも最近の傾向として付加価値の付いた塗料に注目が集まっています。
日本も異常気象で、昔とは比べられないほどのダメージが家に加わっています。
そのために、塗料にも強い紫外線や酸性雨にも対応できる耐候性、低汚染性や防水性、遮熱や断熱など付加価値が求められています。
機能性だけでなく、無機顔料を使うことにより色褪せを防ぎ、外観を美しい状態に保ちます。
そのため人気はシリコン塗料ですが、流行は遮熱や防水、低汚染や高耐候の付加価値の付いた塗料が増えています。
外壁塗装で流行に左右されない塗料選びの方法
昔のスタンダードな塗料は、シリコン塗料ではなくウレタン塗料でした。
しかし塗料技術が進むにつれ、より性能の良い塗料が出て市場に浸透すると、値段も下がるためさらに使われていく流れが昔からありました。
そのため、シリコン塗料ではなくラジカル制御塗料やフッ素塗料がスタンダードな時代になる可能性は十分にあります。
ただし現段階ではフッ素塗料の値段は高いため、耐久年数にこだわらなければ、シリコン塗料とフッ素塗料の間のラジカル制御塗料などがおすすめです。
塗料の新しく出た性能や機能などの付加価値のほとんどは、その後も技術が進んでいきます。
そのため、塗料は今のスタンダードよりもスタンダードな塗料とハイグレードの中間以上を選ぶようにすると、次の塗り替えまで流行に左右される心配もなくなります。
まとめ
外壁塗装の色や塗料の最近の人気や流行、今後も流行に左右されない塗料の選び方について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 外壁塗装の色の流行は家の外観の流行と比例する
- 最近の塗料は付加価値に注目が集まっている
- 塗料を選ぶ際はスタンダードとハイグレードの中間以上の塗料を選ぶ
外壁塗装は、服の流行のように変化のスピードは遅いですが、すぐには変えることができないため自分の家に合った色やデザインで考えた方がリスクは少なくなります。
しかし、塗料の性能は日々進化しているため将来を見越した付加価値とグレードの塗料を選ぶ必要があります。
塗装の時代の流れは塗装業者が一番感じているため、外壁塗装を行う際は地元の経験や実績のある業者も含めて検討してみてください。