外壁塗装は、屋根塗装と同時に行う場合と単体で行う場合とでは工事日数が異なります。
予定よりも早く工事が進んでいるが、1日中外を見ていることもできないため、手を抜かれていないか心配で悩んでいるかたは少なくありません。
順調に進んだ場合の塗装工事の流れと日数を知ることで、標準的な流れを把握して客観的に工事の進み具合を見ることができます。
外壁と屋根塗装の工事の流れとおおまかな日数を見ていきます。
外壁塗装、屋根塗装の工事の流れとおおまかな日数
外壁塗装の工事は外壁や屋根を塗るだけでなく、建物の劣化の補修や今後の不具合を防ぐために行う工事もあります。
他にも、雰囲気を変えるために塗装工程を増やす場合もあります。
それらの細かい工程が重なることで工事日数は増えていきます。
今回は一般的な30坪の外壁塗装面積150m2で、職人が毎日二人現場に入った場合で見ていきます。
塗装工事1日目
最初の日は、足場の組み立て工事になります。
足場の組み立て工事は約半日で終わりますが、カーポートや波板がある場合は外す手間がかかります。
塗装工事2日目
外壁と屋根を高圧洗浄で汚れを洗い流します。
高圧洗浄作業も、約半日で終わります。
外壁や屋根が濡れているため、塗装作業はできないので目地のコーキングを撤去します。
塗装工事3日目
目地やサッシ周りのコーキングを1日かけて打って行きます。
コーキングを打つ周囲を汚さないようにマスキングテープで養生していきます。
次に、密着を良くするためにプライマーを目地に塗っていきます。
コーキングを打って行き、打ち終わったら先程貼ったマスキングテープを剥がします。
目地やサッシ周りだけでなく、外壁や屋根のクラック箇所も同時に補修していきます。
塗装工事4日目
雨戸や雨樋の金具、板金や水切りなど鉄部のケレンと錆止めを行います。
残った時間で、窓や扉など塗装しない箇所を養生して行きます。
塗装工事5日目
4日目に残った養生と錆止めが乾かずに養生できなかった箇所を約半日で養生していきます。
軒裏の中塗りと鼻隠しや破風板の下塗りを行います。
塗装工事6日目
外壁と屋根の下塗りを行います。
余った時間で、軒裏の上塗りと鼻隠しや破風板、横樋の中塗りを行います。
屋根の下塗りが乾いたのを確認してタスペーサーを入れていきます。
塗装工事7日目
外壁と屋根の中塗りを行います。
余った時間で、鼻隠しや破風板、横樋の上塗りを行います。
塗装工事8日目
外壁と屋根の上塗りを行います。
窓や扉などに貼った養生を剥がしていきます。
塗装工事9日目
雨戸や戸袋、庇や換気フード、縦樋や水切りなど付帯部の中塗りを行います。
塗装工事10日目
雨戸や戸袋、庇や換気フード、縦樋や水切りなど付帯部の上塗りを行います。
最終チェックで、塗り忘れや他の塗料の汚れなどをタッチアップします。
塗装工事11日目
足場の解体作業を行います。
カーポートや波板を外してあれば復旧します。
最近の標準的な工事内容で工事日数は11日でした。
塗装は基本的には3回塗りですが、雨樋と軒裏は2回塗りになります。
追加工事としては、コーキングの打ち替えとタスペーサー入れが塗り替え以外の工事です。
タスペーサー入れは屋根からの雨漏りを防ぐための工程で、最近では標準工事になりつつあります。
建物の構造や劣化具合、雨や雪、気温の低下などの塗装が行えない場合はさらに工事日数は増えていきます。
今回は順調に進んだ場合なので、この工程より早く進んでいる場合は、乾燥時間を守らずに進めている場合があるため注意が必要です。
塗装は1日1工程が基本なので、もしも同じ日に中塗りと上塗りなど2工程を行なっていたら塗装業者に確認してみましょう。
まとめ
外壁と屋根塗装の工事の流れとおおまかな日数について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 標準工事で足場工事を入れて約11日
- 工事日数が縮んだら注意が必要
- 塗装は基本的に1日1工程
足場工事を抜いた外壁と屋根の塗装工事日数は、余程早くなる理由がない限りは9日はかかります。
その理由として、塗装には乾き待ちの時間があるからです。
そのため、早く終わってすることがなくなると塗装業者は昼でも仕事を切り上げて帰ります。
しかし、時間がもったいないからと短い乾燥時間で重ね塗りすると工事日数は早くなりますが仕上がりには不安が残ります。
塗装業者も、リスクを避けるために1日1工程にして十分な乾燥時間を設けるのが一般的です。
そのため、どれだけ頑張っても工事日数は本来大幅には縮まりません。
塗装工事で手抜きを防ぐためにも、大幅には塗装工事日数は縮まらないと言うことを忘れないようにしましょう。