セラミック塗料は他の塗料に比べ優れている点が多いです。
しかし、他の塗料に比べ単価が高く価格相場も分からず悩んでいるかたも少なくありません。
セラミック塗料について知ることで、費用対効果のあったセラミック塗料が見つかります。
セラミック塗料の特徴やメリットとデメリット、一般的なセラミック塗料の価格相場、セラミック塗料の種類や違いを見ていきます。
外壁塗装のセラミック塗料の特徴とメリット、デメリット
セラミックとは、陶器やタイルなどの焼き物を指します。
セラミック塗料は、セラミックの原料を外壁の塗装用に改良した塗料です。
セラミックを配合する目的は、機能性の向上や、意匠性を持たせるためです。
セラミック塗料のメリット
意匠性に優れており、自然石調の風合いに仕上げることができます。
セラミック塗料のほとんどが、耐候性、耐熱性、耐久性を高めています。
塗膜を形成する際に、セラミックの親水性を利用して汚れにくくする塗料もあります。
耐用年数はセラミック以外の樹脂のグレードにより異なるため、希望に合った値段のグレードを選択することが可能です。
塗料の配合によって水性、弱溶剤、2液溶剤などがあります。
塗装する時の住環境も考慮して選択しましょう。
セラミック塗料のデメリット
セラミック塗料は、もともと硬い原料を配合しているため他の塗料に比べると割れやすいです。
塗装する職人の技術により、見た目や耐久年数が変化します。
セラミック塗料は高価な塗料のため少額の差がわかりにくく、不要な金額が上乗せされている可能性もあります。
扱いが難しい分、業者選びは慎重に検討する必要があります。
セラミック塗料にはデメリットもありますが、メリットも大きい優れた塗料です。
セラミック塗料で外壁塗装をする際の価格相場
100%セラミック配合塗料は現時点では存在しません。
塗料のグレードごと価格は変わってきます。
今回は一般的なセラミック塗料と価格相場を紹介します。
価格は一般的な塗料を基準に算出しています。
塗料によっては単価が異なる場合もあるため、注意が必要です。
多彩な石や砂を配合した自然石調のセラミック塗料
m2単価は9,000〜14,000円です。
160m2の家の場合では、144万〜224万が価格相場になります。
セラミック成分で塗膜を形成するセラミック塗料
m2単価は3,800〜4,500円です。
160m2の家の場合では、60万8千〜72万円になります。
塗料に機能を持たせているセラミック塗料
m2単価は3,500〜4,500円です。
160m2の家の場合では、56万〜72万になります。
セラミック塗料、セラミックシリコン、セラミック系塗料、セラミック吹付けの違い
セラミック塗料
セラミック塗料はセラミックを配合した塗料全般の呼び方です。
100%のセラミック塗料は存在せず、配合割合も特に決まりもありません。少量でも入っていたらセラミック塗料になります。
もしも、「我が社の塗料は、100%のセラミック塗料です」と謳っている塗装業者がいたら契約は見送ったほうが無難です。
セラミックシリコン
シリコン系の塗料にセラミックを配合した人気の高い塗料です。
耐久性にも優れており、耐候性や低汚染性の機能性もあります。
水性の塗料もあるため、安全性にも優れています。
価格は通常のシリコン系塗料より若干高めですが、機能性を考慮すれば費用対効果は高いです。
セラミック系塗料
セラミック塗料を多く配合し、セラミックの特徴を生かしている塗料の中に、中空のビーズを塗膜の表面に並べることで遮熱性や断熱性を高めた塗料があります。
太陽光を90%反射させ、遠赤外線にて放射し塗膜の熱を95%逃します。
遮熱効果だけでなく、高い断熱性や遮音性、結露を防ぐ効果もあります。
ただし機能性を追求しているため、太陽熱を吸収してしまう濃い色はなく塗膜はザラザラしているため、汚れが溜まりやすいデメリットもあります。
セラミック吹き付け塗料
多彩な石や砂を混ぜ意匠性を高めた塗料です。
意匠性は非常に高く、ホテルやマンションのエントランスにも使われています。
ただし、意匠性を高めたことで施工方法や管理が難しく、職人の腕により見た目だけでなく耐久性や機能性が異なってきます。
最近では、住宅地の吹き付けが困難なことからローラー工法も可能な塗料も出てきています。
セラミック塗料の違いは、配合する前の塗料のグレードで大きく変わります。
セラミック塗料=高耐候、高断熱は固定観念なので各塗料の性能はしっかりと調べてください。
セラミック塗料の耐久年数は、メーカー発表によると長いもので20年、一般的なもので10〜15年です。
しかし、しっかりと品質管理され施工された塗装工事であっても、硬い塗料なのでクラックやヒビ割れが起きてくる可能性があります。
現時点でセラミック塗料は、見た目を追求するか、機能性を追求するか、一般的な見た目である程度の高機能性にするかの三種類です。
見た目も機能性も100%は存在しないため、重要視する箇所を判断することが重要です。
まとめ
セラミック塗料の特徴やメリットやデメリット、価格相場やセラミック塗料の種類や違いについて見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- セラミック塗料はグレードではない
- セラミック塗料は他の塗料より若干費用が高い
- 意匠性や機能性は高いが職人の腕による
セラミック塗料には様々な種類があり、ほとんどが他の塗料と比べた時に意匠性や機能性が優れている塗料ばかりです。
費用は高めになりますが、意匠性や機能性を求めているかたにとっては、コストパフォーマンスが優れています。
ただし、質の悪い塗装業者が施工した場合は、セラミックの機能が上手く果たせず、無駄な出費となってしまうため、セラミック塗料の実績のある塗装業者に頼むことをおすすめします。