外壁塗装で使用する塗料には様々な種類がありますが、その中でも一番人気の塗料がシリコン塗料です。
シリコン塗料とはどのような塗料なのか、塗料の特徴や種類、メリット、デメリットについて紹介したいと思います。
シリコン塗料の特徴
- 塗料の合成樹脂にシリコン系の素材が使われている塗料
- 外壁塗装で最もメジャーな塗料
- 耐用年数は10年から13年
塗料の主な成分は合成樹脂ですが、この合成樹脂にシリコン系の素材が使われているのがシリコン系塗料です。
アクリル系塗料の一種でもあり外壁塗装で最もメジャーな塗料といえます。
クラス的には、一般的な塗料の中では「フッ素系塗料」の次に高いグレードとなっており、汚れや色落ちに強い塗料です。
耐用年数は10年から13年となっています。
耐用年数はアクリル系塗料やウレタン系塗料の1.5倍ほどになっており、耐久性と価格のコストパフォーマンスが良い塗料といえます。
シリコン塗料のメリット
- 価格と耐用年数のバランスが良い
- 耐水性が高く、汚れや色落ちに強い
- 付加機能が充実している塗料が多い
価格と耐用年数のバランスが良い
シリコン塗料のメリットはなんといっても価格と耐用年数のバランスです。
アクリル系塗料やウレタン系の塗料と比べると耐用年数が長く、フッ素系の塗料よりは価格が安くなっています。
耐水性が高く、汚れや色落ちに強い
それでいてウレタン系の塗料よりも耐水性が強く、汚れや色落ちにも強いので、ツヤのある仕上がりになり光沢が比較的長く続きます。
品質と価格のバランスが最も良い塗料と言え、多くの人に選ばれている塗料です。
付加機能が充実している塗料が多い
またセラミック配合している塗料も多く、汚染性が低く雨などで汚れが流れ落ちやすい親水性の塗膜になりやすい塗料があります。
このような付加機能が充実してる塗料が多いのも特徴です。
シリコン塗料のデメリット
- やや付着性に劣る
- 価格がウレタンよりも高価
- シリコンの中に種類があり性能が大きく変わる
やや付着性に劣る
シリコン系塗料は塗膜が硬いため、塗装がつきにくいというデメリットがあります。
付着性の面ではウレタン系の塗料の方が優れています。
適切な下塗りを行うことによって十分な性能を発揮できますが、逆に下塗りや中塗りが甘い場合は塗料の性能を大きく損なう可能性があります。
価格がウレタンよりも高価
また単純な価格だけで見ると、アクリル系の塗料やウレタン系の塗料よりもシリコン系の塗料の方が高価になります。
上述した通り耐用年数を考えるとお得な場合が多いですが、一度の外壁塗装の価格を下げようと思った場合には。アクリル系塗料やウレタン系塗料に劣ることになります。
シリコンの中に種類があり性能が大きく変わる
またシリコン塗料といってもその種類は様々で、水性か油性か、油性の中でも溶剤系1液型、溶剤系2液型など多くの種類があります。
シリコン塗料の種類によって価格も耐用年数も変わります。
また、シリコン含有率によって性能も大きく変わるので、シリコン系塗料の中のどういった塗料を選択するかも重要になります。
外壁塗装業者に見積もりを出してもらう際には、シリコン系塗料はどのような種類を使用していて、シリコン含有率をきちんとチェックする必要があります。
シリコン塗料の種類
- 水性1液型
- 溶剤系1液型(油性)
- 溶剤系2液型(油性)
シリコン塗料には水性と油性の塗料があり、油性の塗料はその中でさらに溶剤系1液型と溶剤系2液型にわかります。
水性1液型
水性1液型の塗料は大手のハウスメーカーが主に使用している塗料で扱いやすく環境への負担が少ない塗料です。
その分耐久性や付着性は油性の塗料より低く、ホームセンターなどで売られている水性のシリコン塗料と似た性能の塗料です。
溶剤系1液型(油性)
溶剤系1液型の塗料は水性よりも耐久性や汚れに強く、溶剤系2液型と比べると扱いやすい塗料です。
性能のバランスが良いため、外壁塗装業者の中で現在もっともよく使われている塗料です。
溶剤系2液型(油性)
溶剤系2液型の塗料は耐久性や密着力が最も高く、汚れにも強い塗料です。
品質が最も高い塗料ですが、使用する際に硬化剤を混ぜる必要があり、混ぜると一定時間内(6-8時間)に塗りきらないといけないなど扱いづらい面があります。
手間がかかる塗料なので、塗装の専門店などでのみ使われる扱う業者が少ない塗料です。
シリコン塗料の注意点
シリコン塗料で注意する点にシリコン含有率があります。
名前の通り塗料の中に入っているシリコン樹脂の含有量のことで、シリコン含有量が高いほど耐久性や性能が高くなります。
明確な規定がないため塗料にわずかでもシリコンが入っていればシリコン系塗料と言えてしまうのが現状です。
シリコン塗料を使っているのに異様に安い価格で見積もりを出してくる業者には、塗料のシリコン含有量を確認する必要があります。
見積もりを比較する際には上記のシリコン塗料の種類で「水性か油性か」、また油性の塗料は「1液型・2液型どちらの塗料なのか」などをなるべく揃えて、その上で価格を比較するようにしたいですね。
シリコン塗料が向いている家・人
- 品質と価格のバランスを重視する人
- いつまでも美しくツヤのある状態にしたい人
- 塗料に迷ったり、こだわりがない人
シリコン系塗料は耐用年数や品質と価格のバランスを重視する人におすすめの塗料です。
価格に対して耐用年数が長いため、トータルコストで得をすることが多い塗料です。
汚れにも強いので、外壁をいつまでも美しくツヤのある状態にしたい人にも向いているといえます。
一番人気の塗料ですので、塗料に迷ったり、こだわりがない人はシリコン系の塗料を選んでおけば、間違いがなくおすすめです。