外壁塗装は、工事が終わってから目にするため美観に目がいきますが、家の保護も重要な役割です。
塗料を選ぶ際も、上塗りは気にしますが下塗りや下地処理は塗装業者に任せてしまうかたが多いです。
しかし、家を保護するために重要な点は下地処理と下塗りです。
家の美観だけでなく、家を守っていくためにも外壁塗装の役割や効果、下地処理やシーラーの大切さを知る必要があります。
外壁塗装の役割や効果、下地処理やシーラーの役割を見ていきます。
外壁塗装の役割と効果
家の外壁は、10年〜15年程で塗り替えが効果的ですが、見た目は気にならないからと塗り替えを行わないかたもいます。
しかし、外壁塗装は見た目の向上だけでなく家を守るために必要な工事です。
家を保護する役割
家は紫外線や風、埃や砂などの飛散物、苔や藻、温度差や湿度差など様々な外的要因から住んでいるかたを守っています。
外壁は年数が経つと、外的要因からの保護機能が低下していきます。
そのため、定期的に外壁の保護機能を向上させるために外壁塗装が必要になります。
家の美観の効果
外壁塗装をすることによって、家の印象は大きく変わってきます。
外壁の光沢やデザインを気にすることで、服の身なりを整えるのと同じように、良い印象を与えることができます。
外壁の色などは、目立つものでなくても定期的に塗り替えを行い、きれいな状態を保つことが大切です。
家の機能性の役割と効果
最近の塗料は、様々な付加価値があります。
防水や低汚染など保護機能に関するものや、遮熱や断熱、防カビや防藻などがあります。
最近は付加価値がついている塗料が多いため、今後はスタンダードな機能になっていきます。
しかし、低汚染型と書いてあっても一定の基準がある訳ではないため全ての低汚染型が良い訳ではありません。
その中でも、超低汚染型や超親水型など超がついている塗料は、メーカーも自信を持って出してきています。
そのため、本当に欲しい機能がある場合は超がついている塗料やカタログに大きく記載されている塗料を選ぶようにしましょう。
外壁塗装の下地処理、シーラーの役割
外壁塗装の工程の下地処理はとても重要です。
高圧洗浄からはじまり、ケレンや錆止め、パテ処理や不陸調整などが下地処理に含まれます。
高圧洗浄
高圧洗浄は、今までの埃や藻などの汚れを除去するだけでなく、弱っている塗膜を剥がす作業も含まれています。
汚れや弱っている塗膜を除去しないまま塗り替えを行えば、数か月〜数年で塗装した箇所が剥がれてきます。
ケレン・錆止め・パテ処理・不陸調整
ケレンや錆止めは、旧塗膜の除去や錆落とし、錆の防止だけでなく塗料の密着が悪い箇所に足つけとして故意的に傷をつけて密着を良くする作業も含まれています。
パテ処理や不陸調整は、下地が劣化して落ちていたり取れている箇所を平らにして下地を作る作業です。
シーラー作業
下地処理から養生をしてシーラー作業がはじまります。
シーラー作業は下塗り作業とも呼ばれ、シーラー以外にもプライマーやフィーラーなど下地により使われる塗料が変わります。
シーラーは、表面が加工されていないボードやコンクリートなど塗料が浸透する下地に使われています。
染み込むことで密着を良くするだけでなく、下地を強くする効果も含まれています。
しかし、染み込む度合いが大きい場合染み込まなくなるまで塗らないと密着しないため注意が必要です。
プライマーは、鉄板や表面が加工してあるボードやシートなど塗料が浸透しない下地に使われます。
鉄部はプライマー以外に錆止めを下塗りの代わりに使うこともあります。
プライマーは、塗装以外にも目地にコーキング材を注入する前に密着を良くするために塗ります。
しかし、塗装業者の中にはプライマーとシーラーの違いが分からず、目地内に浸透シーラーを塗る業者もいます。
塗装業者が、浸透しない箇所やプライマーと決められている箇所にシーラーを塗っていた場合はしっかりと説明を求めたほうが良いです。
フィーラーは、下地が劣化している場合使用します。
ファンデーションのように、塗料で下地処理を行うためきれいな下地にはあまり使用しません。
塗膜が厚いため、室内の湿気が多いと外に逃がしきれず塗膜が膨らむことがあります。
施工中もローラーの跡が出やすく施工には技術を要するため注意が必要です。
下塗りの塗料な下地と密着しなければ、いくら良い塗料を上塗りで使用しても意味がありません。
下地処理や下塗りは、上塗り以上に気を使う必要があります。
まとめ
外壁塗装の役割や効果ら下地処理やシーラーの役割について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 塗料の付加価値を見てみる
- 下地処理は重要
- 下塗りは上塗りと同じくらい大切
塗料の付加価値を見ることで、欲しい機能が分かります。
美観を大事にするのであれば、低汚染の塗料や防藻などの機能がある塗料を選びます。
家の保護機能であれば、防水や遮熱性の機能がある塗料を選びます。
しかし、それらの機能を発揮できるかは下地処理や下塗りによって変わってきます。
遮熱塗料は、下塗りから指定されている塗料もあるため、良い塗料を選ぶほどに下地処理や下塗りを気にする必要があります。