外壁塗装の無機塗料の特徴や価格

耐候性や低汚染性が高い塗料として無機塗料
があります。

しかし、無機塗料は質の良い悪いが分かりにくく中には悪徳業者が質の悪い無機塗料を勧めてくる場合もあります。

無機塗料を考えている場合は、特徴や価格を知ることで質の良い無機塗料や施工業者を見分ける必要があります。

外壁塗装の無機塗料の特徴や価格、デメリットや注意点を見ていきます。


外壁塗装の無機塗料の特徴や価格

外壁塗装の無機塗料の特徴や価格

無機塗料の無機とはレンガや石、ガラスなどの物質で紫外線に強く劣化しにくいため、無機自体は半永久的な物質です。

この無機物が100%の塗料が存在するのであれば、半永久的な耐久の塗料になります。

しかし、そのままの状態では固くて塗ることができません。

そのため、有機物を混ぜて塗料にしたものが無機塗料と呼ばれる塗料です。

各メーカーの無機塗料によって、性質や機能性、色の選択幅など内容は異なるため、一般的な無機塗料の特徴を見ていきます。


有機物と無機物の顔料の違い

色褪せやチョーキング現象は、有機物の顔料を使用していると発生しやすいです。

無機塗料は、有機物を限りなく少なくしているため劣化が起こりにくく、耐久年数が長くなります

さらに、有機物の顔料は黒の顔料がないため他の色を混ぜて作ります。

そのため、塗料の中には青黒いのに黒色と呼ばれる塗料もあります。

しかし無機物の顔料の黒は、黒の顔料があるためきれいな深みのある黒色になります。


耐候性や低汚染性に優れている

耐候性や低汚染性に優れている

無機塗料は、汚れがつきにくく低汚染性がとても高く超低汚染型と呼ばれることがあります。

親水性があるため光触媒のように汚れを浮かし、雨水で汚れを流すセルフクリーニングの性質もあります。

汚れは、泥はねなどの直接的なもの以外に静電気で付着するものもあります。

有機物よりも無機物の方が静電気を帯びにくいため、静電気による汚れもつきにくくなります。

そのため、風で飛んできたカビや藻などがつきにくい特徴もあります。

さらに、カビや藻などは有機物を栄養にするため、無機物が多い無機塗料はカビや藻などが繁殖しにくくなります。


耐久年数や価格

耐久年数は、材料によって異なりますが15〜20年のフッ素と同等のものから、20〜30年の無機塗料があります。

無機塗料の価格は、一般的にフッ素よりも高い傾向があります。

フッ素塗料のm2単価は3,800〜4,800円ですが、無機塗料は4,500〜5,500円と700円程高いです。


無機塗料で塗装する際のデメリット、注意点

無機塗料で塗装する際のデメリット、注意点

無機塗料は、メリットも大きいですが、デメリットも存在するため注意が必要です。


無機塗料はひび割れしやすい

無機物は、元が固い物資のため無機塗料はひび割れを起こしやすいです。

しかし、施工方法でひび割れは防ぐことは可能です。

ひび割れは、柔らかいコーキングの上に固い無機塗料を塗った時に起こりやすいため、コーキングを後打ちにするなど対策が必要な塗料です。


悪徳業者が使うことが多い

悪徳業者が使うことが多い

無機塗料と呼ばれるためには、無機物を配合する必要がありますか、配合率に決まりがないため質の悪い無機塗料も存在します。

特に「無機塗料を塗れば半永久的に塗り替えしなくても良いですよ」と言ってくるような悪徳業者には注意が必要です。

悪徳業者の使用している無機塗料ほど、無機物の配合率は低く低品質の無機塗料の可能性が高いです。

さらに、無機塗料は有機物の樹脂のグレードにより耐久性が大きく異なります

塗料のグレードとは、ウレタン樹脂やシリコン樹脂、フッ素樹脂などです。

樹脂の劣化がはじまれば、無機自体は劣化していなくても塗膜は維持できず劣化していきます。


塗装業者によって低品質になる

無機塗料は、グレードにより価格は異なりますが比較的高い塗料です。

しかし、高い塗料ですが塗装業者の腕次第で品質は大きく低下します。

無機塗料以外の塗料でも同じことが言えますが、高い塗料ほど低品質になった時の施主の被害は大きくなります


無機塗料は塗れない下地がある

無機塗料は塗れない下地がある

無機塗料は、まだまだ開発途中の塗料のため木部やサイディング、ガルバリウムなど不向きな箇所があります。

中には塗装が可能であったり、下塗りの選択により塗ることが可能になることもあります。


艶や色の選択が少ない

有機塗料は艶消しが存在しますが、無機塗料には艶消しがありません

三分艶や五分艶は選べますが、艶を消すため添加剤を入れるため塗料の性能は落ちます。

さらに、艶があるほど汚れが落ちやすいため艶消しに近いほどデメリットが強くなっていきます。

しかし、艶消しは落ち着きがあり見た目の人気は根強く艶消しにもメリットはあります。

無機顔料は、鮮やかな色を出しにくいため原色に近い色は有機顔料を使うことがあります。

そのため、色に限りがあるため無機塗料を選ぶ前に使いたい色があるか確認しておく必要があります。

無機塗料はとてもメリットある塗料ですが、施工や取り扱いが難しいため、質の良い塗装業者に依頼することが重要です。


まとめ

外壁塗装の無機塗料の特徴や価格のまとめ

外壁塗装の無機塗料の特徴や価格、デメリットや注意点について見てきました。

内容をまとめると以下のようになります。

  • 無機物は鉱物などから作るので色褪せしにくい
  • 他の塗料に比べて無機塗料はm2単価が5,000円前後と高い
  • 材料のメリットは大きいが施工次第で低品質になる

有機物とは違い、石が劣化しにくいように無機物は耐候性や低汚染性がとても優れています

しかし、高性能な塗料であっても施工方法で大きく性能が変わってくるため、高品質な材料ほど質の高い塗装業者を選択する必要があります。

無機塗料を塗装するのであれば、塗料も職人も高品質のため原価が高くなり、見積もり価格も高額になります。

そのため、原価が高いのに大幅な値引きをする塗装業者がいるとすれば、悪徳業者の可能が高いため注意が必要です。