外壁塗装を行う際は、見積書を確認してから契約を行います。
しかし、外壁塗装でよく使われる部位の名称が分からなければ、総合的な金額は分かっても細かい部位の金額が分かりません。
悪徳業者の中には、自分の家に付いていない部位を見積書に記載する場合があります。
悪徳業者に騙されないためにも、より良い外壁塗装を行うためにも、外壁塗装を行う際によく出てくる名称を知っておくことが必要になります。
外壁塗装の部位、塗装箇所の名称について見ていきます。
外壁塗装の部位、塗装箇所の名称
今回は、外壁塗装を行う際に見積書の名称として出てくる部位を説明していきます。
建物の中には、使われていない建材もあるため自分の家に使われているかイメージしながら、部位の名称を覚えていきましょう。
外壁
建物の屋外に面している壁で、サイディングやボード、RCなど様々な種類の外壁材があります。
屋根
建物の上部を覆っている部位で、建物を日光や雨風から守っています。
瓦やスレート瓦、防水などの種類があります。
形状は、寄棟や切妻、片流れや陸屋根などがあります。
目地
外壁材や窓同士の継ぎ目部分です。
建物の揺れや収縮によって、外壁や窓などが直接当たって破損しないように力を逃すクッションの役割があります。
破風
屋根の妻側の先端に貼られている板です。
屋根の形状によって破風がない建物もあります。
鼻隠し
屋根の最も低い箇所の先端に貼られている板です。
中の構造物を、保護する役割と雨樋を取り付ける下地としての役割もあります。
雨樋
屋根の鼻隠しに取り付けられています。
屋根に溜まった雨水を、一箇所にまとめて下に流す排水設備です。
棟(むね)
屋根材と屋根材の継ぎ目の部分です。
棟は、雨水が入り込まないように隙間を覆う役割があります。
屋根からの雨漏りは、棟板金からはじまることが多く棟板金だけでなく、板金を固定する釘の抜けや錆などを点検する必要があります。
雨押さえ
下の屋根と外壁が、接続している立ち上がり部分に雨水が入り込まないように取り付けられています。
庇(ひさし)
窓や玄関の上に設けられた小さな屋根です。
霧除けとも呼ばれ、窓の上の庇を霧除けと呼ぶことがあります。
軒天井
屋根や庇などが、外壁より出ている天井を軒天井や軒裏と呼びます。
通常は、雨が当たらないため劣化しにくいですが構造上湿気が溜まりやすく、躯体の腐食に繋がる恐れもあります。
軒天井は、石膏や珪藻土を混ぜたボードや金属が使われますが、和風建築では、木を使った軒天井が使われることもあります。
雨戸
窓などの開口部に設けられた戸で、引き戸やシャッター、折り戸などの種類があります。
引き戸を収納する部位が戸袋、シャッターを収納する部位がシャッターBOXと呼ばれています。
笠木
塀や腰壁、パラペットの先端に被せる建材です。
笠木同士の継ぎ目は、雨水が浸入しやすいためコーキングを打ち替えるなどのメンテナンスが必要です。
水切り
外壁の最下部やサイディングの張りはじめなどに使います。
雨仕舞のために取り付けられています。
建物の部位や名称は、外壁塗装の際に初めて聞くことが多い用語ばかりです。
しかし、見積書の確認だけでなく施工業者との打ち合わせや相談がスムーズに行えることで、悪徳業者の嘘の説明にも騙されにくくなります。
全てを覚えようとはせず一通り目を通しておき、業者との打ち合わせの前に再度軽く目を通すだけでも、業者から見たあなたの印象は十分に変わります。
まとめ
外壁塗装の部位、塗装箇所の名称について見てきました。
内容をまとめると以下のようになります。
- 部位の名称を知ることで騙されにくくなる
- 部位の名称を理解することで見積書を細かく見ることができる
- 名称を理解して話すことで施工業者との打ち合わせがスムーズに進みやすい
外壁塗装を施工業者任せにするのは、手抜き工事に繋がりやすいためおすすめしません。
外壁塗装の知識だけでなく、塗装箇所の知識も付けることで、見積書の内容が理解できるようになるため細かい部分で施工業者と打ち合わせを行うことができます。
さらに、部位の名称を交えて話ができる施主に対して施工業者は、塗装の知識や建築の知識があると思い手抜きをしない傾向があります。
外壁塗装は、大事な自分の家を塗装する作業のため施工業者任せにせず、自分も参加していくぐらいの気持ちの方が、より良い外壁塗装に繋がっていきます。