新築や塗替えから数年経過したある日、突然外壁塗装業者が訪問してきて、
「お宅の外壁は塗替えが必要です。塗装をしないと家が傷んで大変なことになりますよ!」
などと言われて、不安になる人は意外に多いです。
外壁塗装は「耐用年数」といって、ある程度次の塗替えが必要になる期間が決まっています。また外壁塗装の耐用年数が過ぎているか自分でチェックすることもできます。
外壁塗装の耐用年数やチェックポイント、注意点などを紹介したいと思います。
外壁塗装の耐用年数の定義
- 外壁塗装の耐用年数は、塗替えから劣化症状が起きるまでの期間
外壁年数は耐用年数を超えると、塗替えを検討する必要がありますが、そもそも「耐用年数」とはどのような意味でしょうか。
耐用年数とは、「塗装してから次の塗替えが必要になるようなチョーキング、ひび割れ等の劣化症状が起きてしまうまでの期間」をさします。
つまりチョーキングやひび割れ等の劣化症状が起きている場合は、既に耐用年数を超えていると考えることができますので、外壁塗装を検討する必要があります。
メーカーが決めた耐用年数はあくまで目安で、実際に劣化症状が起きているかどうかが重要であることがわかります。
外壁塗装の耐用年数はどれくらい
外壁塗装の耐用年数の目安は約10年と言われています。
しかしこれはあくまで目安で、家の状態や塗装の方法などによって、6年の場合もあれば15年の場合もあります。
そのため、新築物件を購入した人は、塗り替えの目安は10年くらいとしつつ、5,6年を過ぎたあたりからは建物の状態をチェックして自分の家に外壁塗装が必要なのか判断する必要があります。
新築から6年位のところで外壁塗装業者に塗替えをすすめられて悩む人もいます。
業者の話を鵜呑みにしてしまうのは危険ですが、上述した通りこのような場合は本当に塗替えが必要なケースもあります。
塗替えの場合は塗装に使った塗料でも変わってきますので、外壁塗装を一度している人は使用した塗料を覚えておき、それぞれ目安とする必要があります。
外壁塗装の耐用年数を決める要素
外壁塗装の耐用年数は様々な要素によって決まりますが、最も大きいのは塗装に使った塗料です。
一般的に安い塗料ほど耐用年数が短く、高い塗料は耐用年数が長くなっています。
あくまで目安にはなりますが、塗料ごとの対応年数の目安は以下の通りです。
■塗料ごとの対応年数の目安
塗料の種類 | 耐用年数目安 |
---|---|
アクリル | 3-5年 |
ウレタン | 5-7年 |
シリコン | 7-10年 |
フッ素 | 10-15年 |
無機 | 10-15年 |
光触媒 | 10-15年 |
外壁塗装の耐用年数は、塗料以外にも立地条件や日差し、寒暖差などの環境、塗装業者のレベルや建物の構造などによっても大きく変わってきます。
例えば、家が建っている場所が海側だと潮風の影響を受けやすく痛みも早くなります。
また雨や風が厳しい場所では当然塗料の寿命が短くなります。
または塗装業者が下地処理を怠っていると、塗料の性能を半分も発揮できず耐用年数を大きく損なうことになります。
上記の塗料ごとの目安を基本に、自分の家の立地条件やその他の環境を考慮して大体の耐用年数を把握しておくと良いですね。
見た目でわかる外壁の痛みや劣化のチェックポイント
耐用年数はあくまで目安となりますので、実際は自分の家をチェックして何らかのサインを見てあげる必要があります。
壁塗装業者も同じように、外壁の痛みや劣化をチェックして外壁塗替えの必要性の有無を判断しています。
外壁の痛みや劣化のチェック項目は以下の通りです
- チョーキング現象
- 塗装のひび割れ
- 塗装の剥がれ
- 表面にカビや藻が発生
- 外壁に汚れが付着
- 外壁が色あせしている
- 外壁にサビがある
チョーキング現象とは、外壁を指で触った時にチョークの粉のような白い粉が手につく現象のことです。
外壁塗装の塗料の防水効果がなくなることで、塗料は乾燥し触っただけで落ちるようになります。
塗料の効果がほぼなくなっていることを示しますので、チョーキング現象が起きたらなるべく早く塗替えを検討することをおすすめします。
またひび割れや塗料の剥がれ、外壁が色あせてしまうと、塗料の効果がなくなっているだけでなく、見た目も悪いので乗り換えを検討した方が良いです。
外壁塗装の対応の必要性の見極めは素人でもできますので、耐用年数を目安にしつつも1年に1回位はチェックをして、これらのサインがあったら外壁塗装の塗替えを検討しましょう。
外壁塗装業者の話は鵜呑みにしない
不安を煽られても冷静に判断
外壁塗装の業者で特に訪問販売業者に多いのが、家を見て「これはもう外壁塗装しないとまずいです!」と営業をしてくることです。
不安をあおってくるので、外壁塗装しないと大変なことになるのではないかと考える人もいますが、大げさに言われている場合もあるので鵜呑みにしてはいけません。
訪問販売業者であれば、まずは外壁塗装が必要と考える根拠を示してもらって、他の業者にも見積もりを取るなどして、本当に外壁塗装が必要かどうかを判断する必要があります。
外壁塗装業者は、仕事が欲しいのでまだ塗装が必要でない家の家主さんにも塗替えが必要と話す場合も多います。
外壁塗装業者は基本塗替えをすすめてくるものだという前提で話を聞いて、最終的な判断は自分でする必要があります。
数字をおおげさに言う業者も信用しない
また数字をおおげさに言う場合もあります。
多いのが、今外壁塗装すれば「30年は塗装しなくても良い」のでトータルコストは安く済ますことができますなどと言ってくる業者です。
現在30年も外壁塗装をしなくても良い耐用年数の塗料はありません。
おそらく最新の塗料であってもあと10年は30年もつ塗料は出てこないでしょう。
つまり30年も次の塗装をしなくても良いという話をされたらまずその業者は怪しいと考えた方が良く、注意が必要です。
同じようにメンテナンスフリー塗料も存在しませんし、保証期間が30年など塗料の耐用年数を超える保証を提案してくる業者も信頼ができない会社です。
実際に契約して数年経ったらもうその業者はいなかったなんて言う可能性もありますので、数字をおおげさに言う業者は信頼しない方が無難です。
むしろ現実的なラインを言ってくれる業者の方が信用ができますので、この辺は複数の業者を比較して見積もり内容を比較するようにしましょう。
複数の外壁塗装業者に見積を依頼するには、一括見積もりサービスが無料で利用できますので、外壁塗装を検討する時にはぜひ利用してみると良いですよ。